【Solidity】第1章第2回:Solidityのプログラム構造と基本的な記述ルール

本記事では、Solidityの基本的なプログラム構造や記述ルールについて詳しく解説します。初心者が理解しやすいよう、実践的な例を交えながら説明します。
0. 記事の概要
この記事を読むメリット
- プログラム構造の基本理解:Solidityコードの全体的な構造が学べます。
- 基本的な記述ルールの習得:エラーの少ないコードを書くための基礎を固められます。
- 効率的な学習の第一歩:実際にコードを書きながら学べる内容です。
この記事で学べること
- Solidityプログラムの基本構造
- プラグマ指令とライセンス宣言の書き方
- コンパイルエラーを防ぐためのベストプラクティス
1. Solidityのプログラム構造

1.1 基本構造の概要
Solidityのプログラムは、以下の主要な構成要素から成り立っています:
- プラグマ指令:コンパイラバージョンを指定します。
- ライセンス宣言:コードの使用権利を明示します。
- コントラクト定義:スマートコントラクトの本体部分です。
1.2 コード例
// SPDX-License-Identifier: MIT
pragma solidity ^0.8.0;
contract BasicStructure {
// 状態変数の宣言
string public name = "Solidity Example";
// 関数の定義
function setName(string memory newName) public {
name = newName;
}
}
1.3 動作説明
- プラグマ指令:コンパイラバージョンを指定することで、互換性の問題を防ぎます。
- ライセンス宣言:コードの著作権情報を明示します。
- コントラクト:コントラクト内に状態変数や関数を定義します。
2. 基本的な記述ルール

2.1 コメントの使用方法
コードの可読性を高めるために、コメントを活用しましょう。Solidityでは以下の形式が使用できます:
- シングルラインコメント:
// コメント内容
- マルチラインコメント:
/* コメント内容 */
2.2 命名規則
Solidityでは、以下の命名規則が推奨されています:
- 状態変数:キャメルケース(例:
myVariable
) - 関数:キャメルケース(例:
myFunction
) - コントラクト:パスカルケース(例:
MyContract
)
2.3 コード整形の重要性
コードのインデントやスペースを統一することで、可読性が向上し、バグの発見が容易になります。自動整形ツール(例: Prettier)を使用することをおすすめします。
3. よくあるエラーとその対処法

3.1 コンパイルエラー
コンパイルエラーの多くは、以下の理由で発生します:
- プラグマ指令が不足している
- セミコロンの付け忘れ
- 関数や変数の誤った命名
3.2 ランタイムエラー
スマートコントラクトの実行時に発生するエラーには、以下があります:
- ガス不足
- アクセス制限の欠如
- 未初期化の変数
3.3 対処法
エラーを防ぐための基本的な対処法を以下に示します:
- 最新のSolidityバージョンを使用する
- ユニットテストを実行する
- セキュリティ監査ツールを利用する
4. 練習問題
以下の課題に挑戦してみましょう:
- 状態変数を追加して、数値データ型を扱う機能を実装してください。
- 命名規則に従った新しい関数を作成し、変数を更新できるようにしてください。
5. まとめ
本記事では、Solidityのプログラム構造と基本的な記述ルールについて学びました。これらを理解することで、より効率的にコントラクトを作成できるようになります。次回は、プラグマ指令とコントラクトの基本構造についてさらに深掘りしていきます。