【Python】第1章第12回:基本的な演算子の使い方(算術、比較、論理)
Pythonでは、演算子を使用してデータの操作や比較を行います。本記事では、基本的な算術、比較、論理演算子の使い方を解説します。
0. 記事の概要
この記事を読むメリット
- 演算子の基本を理解:Pythonで利用可能な演算子を網羅的に学べます。
- 実践的なスキルを取得:算術、比較、論理演算子を活用した効率的なプログラムが書けるようになります。
- トラブル回避:演算子使用時の注意点や落とし穴を把握できます。
この記事で学べること
- 算術演算子の基本と応用
- 比較演算子の使い方
- 論理演算子を使用した条件式の作成
1. 演算子の基本
1.1 算術演算子
算術演算子は、数値データを操作するために使用されます。
- +: 加算
- –: 減算
- *: 乗算
- /: 除算
- %: 剰余
- //: 切り捨て除算
- **: 累乗
# 算術演算子の例
a = 10
b = 3
print(a + b) # 出力: 13
print(a - b) # 出力: 7
print(a * b) # 出力: 30
print(a / b) # 出力: 3.333...
print(a % b) # 出力: 1
print(a // b) # 出力: 3
print(a ** b) # 出力: 1000
動作解説
- 加算(
+
)と減算(-
)は基本的な計算を行います。 - 剰余(
%
)は、割り算の余りを返します。 - 累乗(
**
)は、指定された数を累乗します。
2. 各演算子の詳細な使い方
2.1 比較演算子
比較演算子は、2つの値を比較して真または偽を返します。
- ==: 等しい
- !=: 等しくない
- >: 大きい
- <: 小さい
- >=: 以上
- <=: 以下
# 比較演算子の例
x = 5
y = 10
print(x == y) # 出力: False
print(x != y) # 出力: True
print(x > y) # 出力: False
print(x <= y) # 出力: True
動作解説
- 比較演算子はブール値(
True
またはFalse
)を返します。 - 条件分岐やループ処理に使用されることが一般的です。
2.2 論理演算子
論理演算子は、条件式を組み合わせる際に使用します。
- and: 両方の条件が真である場合に真を返す。
- or: いずれかの条件が真である場合に真を返す。
- not: 条件の真偽を反転させる。
# 論理演算子の例
x = True
y = False
print(x and y) # 出力: False
print(x or y) # 出力: True
print(not x) # 出力: False
動作解説
and
: 両方の条件が真の場合にのみ真を返します。or
: 少なくとも1つの条件が真であれば真を返します。not
: 真を偽に、偽を真に反転します。
3. 実践例:演算子を活用したプログラム
2つの数値を入力し、算術、比較、論理演算を行うプログラムを作成します。
# 2つの数値を入力
a = int(input("数値1を入力してください: "))
b = int(input("数値2を入力してください: "))
# 算術演算
print(f"{a} + {b} = {a + b}")
print(f"{a} - {b} = {a - b}")
# 比較演算
print(f"{a} == {b}: {a == b}")
print(f"{a} > {b}: {a > b}")
# 論理演算
print(f"a > 0 and b > 0: {a > 0 and b > 0}")
動作解説
- ユーザーから2つの数値を入力します。
- 各演算子を使用して計算結果や条件式の結果を表示します。
4. 練習問題
以下の課題に挑戦してみましょう。
- 2つの数値の平均値を計算し、それが50以上かどうかを判定するプログラムを作成してください。
- リスト内の全ての値が正である場合に真を返すプログラムを作成してください。
5. 練習問題の解答と解説
問1の解答例
# 平均値の判定
a = 40
b = 60
average = (a + b) / 2
print(average >= 50) # 出力: True
問2の解答例
# リスト内の全ての値が正であるか判定
numbers = [1, 2, 3, 4]
print(all(n > 0 for n in numbers)) # 出力: True
6. まとめ
Pythonの基本的な演算子(算術、比較、論理)について学びました。これらの演算子を活用することで、より複雑な条件式や計算が可能になります。