Python

【Python】第4章第1回:モジュールの基本とimport文の使い方

本記事では、Pythonのモジュールとimport文の基本について解説します。モジュールを効果的に利用することで、プログラムの再利用性と保守性を向上させるスキルを学びます。

0. 記事の概要

この記事を読むメリット

  • モジュールの基本を理解:Pythonのモジュール構造とimport文の使い方を学べます。
  • 標準ライブラリを活用:Pythonが提供する便利な機能を簡単に使えるようになります。
  • コードの再利用性向上:自作モジュールを作成して効率的な開発が可能になります。

この記事で学べること

  • Pythonのモジュールの基本構造
  • import文の使い方と応用例
  • 標準ライブラリの活用方法

1. モジュールとimport文の基本

1.1 モジュールとは?

モジュールとは、Pythonコードを整理するための仕組みで、ファイル単位でコードを分割します。たとえば、mathモジュールを使えば数学的な計算が簡単にできます。

# mathモジュールの使用例
import math

# 円の面積を計算
radius = 5
area = math.pi * (radius**2)
print(f"半径{radius}の円の面積: {area:.2f}")
動作解説
  1. import mathmathモジュールをインポートします。
  2. math.piを使って円周率を取得し、面積を計算します。
  3. モジュールを使うことで、複雑な計算を簡潔に記述できます。

2. 標準ライブラリの活用例

2.1 osモジュールを使ったファイル操作

Pythonのosモジュールを使えば、ファイルやディレクトリの操作が簡単に行えます。

# osモジュールを使ったファイル操作
import os

# 現在のディレクトリを取得
current_dir = os.getcwd()
print(f"現在のディレクトリ: {current_dir}")

# 新しいディレクトリを作成
new_dir = "test_directory"
os.mkdir(new_dir)
print(f"{new_dir}を作成しました")
動作解説
  1. os.getcwd()で現在の作業ディレクトリを取得します。
  2. os.mkdir()を使って新しいディレクトリを作成します。
  3. 標準ライブラリを活用することで、手軽にファイル操作が可能です。

3. import文の応用

3.1 別名を付ける

import文では、モジュールに別名を付けることができます。

# モジュールに別名を付ける
import math as m

# mathモジュールを別名で使用
print(m.sqrt(16))  # 4.0

3.2 必要な部分のみインポート

モジュール全体ではなく、必要な関数やクラスだけをインポートすることも可能です。

# 必要な部分のみインポート
from math import sqrt, pi

# sqrtとpiを直接使用
print(sqrt(25))  # 5.0
print(pi)  # 3.141592653589793

4. 練習問題

以下の課題に挑戦してみましょう。

  1. randomモジュールを使って、ランダムな整数を10個生成し、リストとして出力するプログラムを作成してください。
  2. datetimeモジュールを使って、現在の日付と時間をフォーマットして出力するプログラムを作成してください。

5. 練習問題の解答と解説

問1の解答例

# randomモジュールでランダムな整数を生成
import random

random_numbers = [random.randint(1, 100) for _ in range(10)]
print(random_numbers)

問2の解答例

# datetimeモジュールで現在の日付と時間を取得
from datetime import datetime

now = datetime.now()
formatted_time = now.strftime("%Y-%m-%d %H:%M:%S")
print(f"現在の日付と時間: {formatted_time}")

6. まとめ

Pythonのモジュールとimport文を活用することで、プログラムを効率的に開発できます。練習問題を通じて、標準ライブラリやimport文の使い方をさらに深めてください。