【C言語】第1章第5回:C言語のデータ型:整数型、浮動小数点型、文字型
C言語のデータ型を理解することは、プログラミングの基礎を築くために非常に重要です。この章では、整数型、浮動小数点型、文字型の特性や使い方について詳しく解説します。
1. C言語のデータ型とは?
データ型は、変数にどのような値を格納できるかを指定するものです。C言語には次の基本データ型があります:
- 整数型(int):整数値を格納。
- 浮動小数点型(float, double):小数点を含む数値を格納。
- 文字型(char):単一の文字を格納。
適切なデータ型を選択することで、メモリ使用量を最適化し、プログラムを効率的に動作させることができます。
2. 整数型(int)の使い方
整数型は、正の整数や負の整数を扱います。デフォルトではint
型が使用されますが、場合によってはshort
やlong
も使用します。
例:整数型の基本的な使用
#include <stdio.h>
int main() {
int age = 25; // 整数型の変数ageを宣言
printf("Age: %d\n", age); // %dを使って整数を出力
return 0;
}
このプログラムは、整数値を変数age
に格納し、それを出力します。
整数型のバリエーション
short
:短い整数(通常16ビット)int
:標準の整数(通常32ビット)long
:長い整数(通常64ビット)
3. 浮動小数点型(float, double)の使い方
浮動小数点型は、小数点を含む数値を格納します。float
は単精度、double
は倍精度を意味します。
例:浮動小数点型の基本的な使用
#include <stdio.h>
int main() {
float pi = 3.14f; // 単精度の浮動小数点数
double e = 2.71828; // 倍精度の浮動小数点数
printf("Pi: %.2f\n", pi); // 小数点以下2桁まで表示
printf("Euler's number: %.5lf\n", e); // 小数点以下5桁まで表示
return 0;
}
%.2f
や%.5lf
を使用して、出力する小数点以下の桁数を制御できます。
4. 文字型(char)の使い方
文字型は、単一の文字を格納します。'A'
や'Z'
のように、シングルクォートで囲まれた文字を扱います。
例:文字型の基本的な使用
#include <stdio.h>
int main() {
char initial = 'T'; // 単一の文字を格納
printf("Initial: %c\n", initial); // %cを使って文字を出力
return 0;
}
このプログラムは、変数initial
に文字を格納し、それを出力します。
文字型の拡張:文字列
文字型の配列を使用して文字列を扱うことも可能です:
#include <stdio.h>
int main() {
char name[] = "John"; // 文字列を格納
printf("Name: %s\n", name); // %sを使って文字列を出力
return 0;
}
%s
を使用すると、文字型の配列を簡単に出力できます。
5. データ型のサイズと範囲
データ型のサイズや格納できる値の範囲は、プラットフォームによって異なります。sizeof
演算子を使って確認できます:
#include <stdio.h>
int main() {
printf("Size of int: %lu bytes\n", sizeof(int));
printf("Size of float: %lu bytes\n", sizeof(float));
printf("Size of char: %lu bytes\n", sizeof(char));
return 0;
}
このプログラムは、各データ型のサイズをバイト単位で表示します。
6. 練習問題
以下の問題に挑戦し、C言語のデータ型の理解を深めましょう:
- 2つの整数を入力し、それらの商と余りを計算して出力するプログラムを作成してください。
- 浮動小数点数を使用して、半径を入力し、円の面積を計算するプログラムを作成してください。
- 名前と年齢を入力し、「こんにちは、(名前)さん!あなたは(年齢)歳です。」と出力するプログラムを書いてみましょう。
7. まとめ
C言語のデータ型は、プログラムの正確性と効率性を確保するために欠かせない要素です。整数型、浮動小数点型、文字型を使い分けることで、さまざまなプログラムを作成できます。これらの基本をしっかりと理解し、次のステップへ進みましょう!